2013/02/12

キマリ

イタリアで選挙がある・・
え? マジ? またシルビオが参戦するという話が耳に入った
中道右派、私が住んでいたVeneto州の有力政党LEGA-Nordはこの類
かなり右派であるというよりかなりガイジン嫌いである。

Veronaの教育委員会は外国人の子供を別クラスにしてイタリア人クラスとは別にクラス編成をするなど、戦時下のファシズムを思い起こさせる言動をする。
実際この地域、他のイタリア人ですら地域に溶け込むのは難しいという。
ムッソリーニの出身地も実はこの地域、そして最後まで彼自身が統制を構えた地域もガルダ湖の湖畔の町。どうもこの地域には盲目的ナショナリズムが発生する地域なのだろう。

10年近くイタリア人と仕事をして、分け隔て無くいろんな国籍のかたからフレームの注文をもらった。でもヴィザは一向に出る気配が無く綱渡りの日々だった。毎日ピザを食い、パスタを食い、イタリア人と働き、カフェを飲んだ。しかし就労許可はでなかったのである。

あきらめていた時、シルビオが政界を離れた。そのときあっという間に「専門家」として公式に書類が出てしまったのだ。「キマリがあって無いようなもの」とある人が説明したとおりあれほど難しかったその書類が揃ってしまったのだ。私ひとりの申請がその政権と関係あるとは思わないがシルビオが率いるこの政党、私は嫌いである。品格のないその人物、一国の顔とは思えない。

しかし、経済が低迷するとやはり矛先はガイジンとなるのは中国や他の国々を見ても共通してイタリアもまた同じ。そのとき人民はナショナリズムに訴える彼を選んでしまうのかも知れない。いくらインターネットが普及したからと言っても体験的に外国を知る人は少なく、盲目的にイタリアを誇りに思うこと、それが自国の優位性を誇示する彼のような右派と呼ばれる人たちが得票を得るということなのだろう。彼は嫌いだが彼を選んでしまう人たちのポリシーにもがっかりさせられたものだ。

http://video.corriere.it/berlusconi-imbarazza-signora-ma-lei-viene/21f0605c-73a7-11e2-9084-585ed48470f3


いまいちど、日本という国に照らし合わせて検証が必要だ。人々の不満のガス抜きを「ガイジン」や「中国」にすり替えてはないか?盲目的に日本は素晴らしい国だと信じては居まいか? 外国人を中傷する書き込みを見るたびに「ガイジン」だった自分を思わずにはいられない。 消費税が上がり、貧富の格差は広がり、欧米的考えや風習が広がっていく。悪い意味でイタリアのようになって欲しくないと願う。

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