2014/08/26

ビダ

多くの資本を必要とするプロダクション、大量生産することで価格を下げて普及を図るマスプロダクションによって現代人はおおくのものを手にしてきた。しかし、その反対側にあるプロダクトも辛うじて残っている。

現代においてそれは必要無いとも思えるが、もし世の中の製品がすべて画一化されてしまい道を走るクルマは全て同じ色だったり、もしみんなが着る服がすべておなじだったらそれはつまらない。。人はそれぞれに「違い」があるからこそ探求に値する。「個性」とは無駄に思える「違い」でありそれこそが多様性そのものなのだと思う。

たしかに現代社会は効率化を進めた。結果その生産性の恩恵を受けゆとりのある時間や、多くのものを消費できる社会を築いてきたがその反対側である非効率的なものは本当に社会から無くなってしまっても良いのだろうか? 私はその両方が必要で、例えるならユニクロの靴下もテーラーが作るオーダーシャツもアリなのだ。

自転車に当てはめるとマスプロダクトの製品がある一方で「そうではないもの」もある。少数派である「そうではないもの」はなかなか目にする機会がないのが現状。以前はアメリカで行われていたNHABSがそうだったが近年マスプロダクションの趣が強くなってきてしまった。そこでメーカーであるビルダーとその製品、哲学や生き方に触れる機会を作ってみたい。私は自転車というものだけではなく日本のビルダーや世界のビルダーたちの作品以上に「その人」にとても興味がある。

メーカーとユーザーという垣根を越えた交流の場を作ってみたい。先日のZULLOミーティングを開催したときから強く思うようになった。

ならば、やってしまおう。

なんてチョロッと言ったら

場所が決定
(現在スタッフとして動いているみなさまありがとうございます)
国指定重要文化財:片倉館 諏訪湖
シルク号で有名な片倉工業の片倉財団所有 1928年に作られた建造物

重要文化財のなかでショーができる
ビジターも出展者も楽しめる温泉付で諏訪湖畔

2015年 05月 29〜31日(3日間)

スタッフ及び準備不足で本年度の開催は見送られました。
シュン。。

BICYCLE INTERNATIONAL INTERCROSS DESIGN ARTISAN

BiDA 2015

どやろ?

昭和2年にたてられた洋館、しかし内装は純和風。アメリカ、ヨーロッパから決して表に出ない名工達を集めたい。自転車の台数ではなく、それに人生を掛ける「職人」にスポットを当てる。

現在 企画進行中 手伝い 協賛求む!

オレはこの件についてイタリアに行って各方面の協力を要請してこようと思う。。
というわけで、9/20頃までイタリアにいます。

2014/08/05

ニャー

6月〜7月に頂いたたくさんのオーダーのスケッチを描く毎日
描いても描いても・・終わらない
終わらないのはオレが無能なのかもしれへんけど
クライアントの心変わり・・がほとんど。

でも

とことん付き合うのである。
だって、どんなに性能が良くても。。
サイズがジャストフィットでも。。
ダサイと乗る回数も減るというもの

漕ぎだしたらどんな色かデザインなんかはどうでもええ
時速50kmで走る物体のデザインなんかみれへん。

でも

乗りたくなるデザイン、人に見せたくなる自転車を目指す
人は本能的に人の眼を気にしながら生きているもの
(NHKスペシャルで言ってた・・)
カッコ悪いのはダメなのだ

だから、いっぱいスケッチを描いて
納得してもらってから塗装
最近は工房から他国へ輸出されるものまでスケッチ描いてる
オレが工房に居た昔のままの分業やん。

シンガポール行きVergineの例


やはり、これに決定。
コントラストの強い組み合わせがアジアンにはウケる
日本人が思う上品さ=高級感は世界的に通用しない
 さらに
最近はトカゲ、改めヤモリ

とか ネコ なんかを依頼されるニャー

今度は ツバメ ときた!
その前はコウノトリもあった・・

カラーバリエーションも展開して

イケてない色の組み合わせの場合も納得してもらうためにスケッチを描く

そしてデザイナーはぐったり。。

でも、やっぱり描く
だって塗る前にどうなるか、そのイメージを具体化できるこれって
とっても素晴らしいと思う。

国を超えてどんな言語の人が見てもわかりやすく
お客さんのイメージ通りのものを作る
イロヌリの図面のようなもの。
大事である
・・と言い聞かせて
今日も描くぞ