さてオリーブオイルの品質についてお話しします、
といっても生産者のボスコさんの受け売りですけど・・・。
まず始めにオリーブオイルってオリーブの実をしぼったものだってこと知ってました?
もちろん油成分以外の水分も出てきますけどこの油成分のみをとりだしたものがオリーブオイルです。
さてそのオイルの表記とカテゴリーについてです。
まず酸度が基本的な指針になります。この酸度でオイルのカテゴリーが決まります。
0.9%以上の酸度がある場合はオリーブオイルとなり0.8%以下の場合はエクストラ・バージンオイルと呼ばれます。
収穫される年の季候や時期に左右されますがこのオリーブ園では平均して0.2~0.3%の酸度を記録していますから抜群の品質であることは間違いありません。もちろんエクストラバージンオイルと言われるカテゴリーに準拠します。
ちなみにバージンオイルというのはオリーブの搾りたてのオイルを指し、このほかにとことん搾る、一度搾ったオリーブをもう一度搾る工程で得られるオイルと混ぜ合わせる単に「オリーブオイル」と言われるものもあります。
ですから初搾りのみを使う「バージン」 でありながら酸度が規定値以下である「エクストラ」なオリーブオイルを
「エクストラバージンオイル」と呼びます
さてもう一つイタリアを含むEU連合のワインや農産物に付加される表記があります
それは現地種保全規格「DOP」と言い 原材料であるオリーブの樹種が限定された地域に生息する種であること
この農園の場合はオレオリカ・ガルガニカ種のオリーブでこの地域に限定された種類であることがEU連合で承認されています
また収穫から製造に至るまで現地で行われていることが必要で先の品質も含めてこの「DOP」というカテゴリーが付与されます。この「DOP」というのはイタリア語で、Denominazione Origine Protetta の頭文字を取ったもので、直訳するとDenominazione=種類、Origine=原産地、Protetta=保護 となります。
通常、その地域でしか育たないブドウを原料にしたワインなどに多く使われます。
さてもう一つは風味、「味」です
こればかりは数値で表記することは出来ず表現が難しいのですが、このみち50年の農家のLORENZOさんは言います
ーーー「数値ばっかり気にして酸度の低いオイルより、オレは少々酸度が高い方が旨いと思うよ。
なんていうか、こう酸度が低いのは味わいが薄いというか・・僕は少々酸度が高いオイルのほうが好きだな。
ウチのは十分酸度は低いしいわゆる高品質オイルになるわけだけど実はあんまり酸度にはこだわってないんだ。
それより風味だね、酸度が低いオイル=高品質というのは納得できないな。酸度が低くても豊かな風味を持っていなければダメだね。澱(オリ)がすこし出るくらいの新鮮なオイルは喉ごしがいいし風味もいい」ーーー
と言うわけです。現代社会では人間の感覚に頼る部分を数値に置き換える癖があるようで人間の感覚はその上を行くということをみな忘れているようです。ま、簡単な話が農家の人が自分用に使うものが一番旨いということなんでしょう。
広大なオリーブ園の真ん中にある彼の小さなレストランで出されたオリーブの漬け物
小振りな実を塩漬けにしたものだけど、味が凝縮されていた。
完璧は不完全のなかにあると言うことでしょうか?
自転車作りと一緒ですかね・・・。
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