2011/10/27

ビンビ







から とんでもなく、お茶目なものが届いた。
R31でオトナ専用なんて言って今度はコレかと・・人生はギャップでしょ。

ちょうどジロ・デ・ロンバルディアを中継で見たら
ベラッジョーミラノのレースで、前半とんでもない坂のあるコース
その頂上にあるギザッロ教会は自転車乗りの教会として有名。
今年の夏、オイラも自転車(34x28)で登ったけどムリムリ、自転車降りて押しました。

その元村長、ジョバンニは今も昔と同じ木リムを作り出す”チェルキオ・ギザッロ”の職人
このマエストロ、かわいい孫のたちのために作ったストライダ”ビンビ”

しかし何やね、この工房の中庭で遊ぶにはええけど・・外の道で乗り出したら10キロ離れた麓の街”CANZO”までノンストップやで。

「よい子は坂のないところで遊びましょう」

依頼があり1台入荷しました。
工房でただいま増産中(でも本業のリム作りが忙しいらしい・・ええこった)

2011/10/23

R31

「かっこいい自転車」を頼む と依頼があった。

ペイントに凝るのではなく、なんか本質のところで全く違うものを想像した。
「違い」を語らず、気取らず、サラッと乗りこなしてしまうのは
自転車以上に乗り手にも「格好良さ」が求められる。

ブランドに頼るのではなく、そのモノ自体の用途とその使い手
そしてそれぞれ醸し出す雰囲気がその格好良さを演出する

抜群の性能を維持しながらそれを露出させない
速く走らなくてもカッコいい「オトナ・バイク」

できました。
R31指定(31歳未満ライド禁止)
フレーム:ネービ・チタニウムCLASSIC サイズオーダー
コンポ:シマノアルテグラ
タイヤ:700x25C
完成車価格:¥510,000

2011/10/22

ゲージツは爆発だぁ

ちょっとやり過ぎた感のあるパンタレイ、完成車の写真撮り終わりました。

あ〜どこに行こうかなぁ・・♪

このわくわく感を皆さん味わってるんですね・・。
もう、写真を撮ったんでオレのもんや、 オッサン、おおきに。

そやけど、スチールとは思えない軽さ。それでいてどこかトラッド。
岡本タローさんが持っていそうな70年代の未来的デザインで
なんだかスキ。

ZULLO”パンタレイ”写真アーカイブ

2011/10/12

生ハムとイチジク

ZULLO工房で働くこと5年、やっと自分のサイズでフレームを作った。
軽量なPANTAREI、コレには設計当初から関わり全面的にデザインを担った。
トラディッショナルなイタリアンのイメージを残しながら斬新な極薄鋼管を使う
モダンでありトラッド、剛性としなやかさ、甘さと辛さ、生ハムとイチジク。

私にはコレである。 

うふ。オイラ、初めてのサイズオーダー
あっ、このエンド 描いた描いた。

さて、と。 完成車にしなくては乗れない。
俺の自転車! オレの好きに組ましてもらうぞぉ っと。
いつもお客さんの自転車ばかりだったんでなんかいつもよりワクワクする。

完組のホイールを入れてみたら・・うん? なんだこりゃ。
何とも硬い
スポークがビンビンでカッチカチ。
私はクラシックな32Hしかないとハブを探すと・・・
あれっ。 カンパってもう銀色のハブを作ってない という事実にビックリ。
クロはあるけど・・昔のシマノのMTBハブみたいで苦手。
昔はICSなんてあって ポリッシュ=高級部品 だと今でも思ってる オレ。

その昔、36Hをやめる話まではフォローしていたけど 困った。
ハブはギン色、スポークはプレーンのステンレスってのが普通だと思っていた。

それがもう実現できないとは、少しがっかりや。
現地工房での完成車はシマノが9割で事情をフォローしてなかってん。
みんなイタリアやから”カンパ”って思ってるやろけど、実際はシマノが抜群に優勢。
性能が良いこともみんなイタリア人なら知っている。 え? ちょっと夢を壊した?

そこで、PANTAREIはカンパで組むことに。
しかし、ハブがない。 ZULLO氏に電話をすると彼も知らなかったらしい。
かれはすぐに本社のなじみに電話をして最後に出荷したイタリア国内の場所を聞き
あっという間にどこに残ってるか突き止めた。ものの15分である。

そう、彼も欲しかったのだ。
自分がその気になると仕事が早いイタリア人、彼もまたその1人だった。

レコードハブ32穴、近日数セット入荷します。
やっぱコレは外せない
シマノはエライなぁ、ハブを作り出した会社の歴史は今もハブをラインナップしているところに気質を感じるのはオレだけ?

余談やけど、昔のカンパハブの箱、虹色の紙箱に
”sfere speciale selezionate"
と書いてあるけど、訳すと
”特選鋼球”やねん。 その抵抗のない回りは確かにスゲェ。物言いにウソはない。
だけど最近はカートリッジタイプの工業用ベアリングを内蔵するモノがほとんど。
耐久性を受け持つ鋼球の直径は当時より小さくなっているって知ってます?
このハブ、玉を入れた状態だとひとつのベアリングになるんですよねぇ。
フランジが付いたひとつのベアリングだと考えるとコレがもっとも理にかなっている
カンパにはヴェネト老舗の意地を期待したい。

2011/10/04

クロヒゲのあぶら

友人のオリーブ農園 イタリア・プーリア州 から今年も新モノのオイルが届きます。

来週から収穫シーズンに突入すると言うことで手伝えと言ってきましたが私は1万キロか彼方やもんねぇ。去年は自家用と進物に買った150本がアッという間に無くなってしまって最近はウチの台所にも日清オイリオ。ウ〜ンこれらは本当に同じカテゴリーのタベモノなのか・・?
さぁ収穫が始まりますよ。今年も届く美味しいオリーブオイル!

うふ。 楽しみ♪ バルバネーラ
(クロヒゲという意味 昔この地方の港にいた漁師の頭で天候と潮を読む役目のひと)
真ん中が250ccステンレスボトル入り>取り扱いません
左が今回の予定のステンレスボトル500cc
右が3L缶>欲しい?



さて・・と、去年は数量が足らず行き渡らなかったんで、今年は予約制にします。
前回の250ccはやめて、倍の容量になります。(容器やパッケージデザインは同じ)

その500ccを2本セットにして予約受け付けます
¥5000円(農園から大阪まで一括航空便発送+各予約者へ発送)

時期はもっともオイルが美味しいとされる12月と1月分の出荷のみ
(他の期間も出せますけど風味がやや落ちます
これに関してはワタシ、本当に商売抜きです。
単に自分が欲しいからみんなで頼めば安く運べるゾ、なんて考えました。


ですから、みんなで200本(100セット)に足りない場合は輸入しませんっ!
ちょっとグルーポン的ですけど、送料がね・・飛行機で飛ばすと高いんだなコレ。


住所・氏名・電話番号と欲しい数量をメールください(件名は:クロヒゲ)
あ、ついでに「お歳暮」に間に合わせろ!という方々、
それは予約のナリ行き次第です、あしからず。

では、予約開始です。
(予約しても確認のメールはいたしませんが随時ブログに総予約本数をお知らせします)

それと、発送時期はワタシ、自転車のお仕事で現地に飛んでますんで発送はオカンにしてもらいます。
郵便番号が抜けてたり、電話番号が無かったらその分はウチの台所で消費される事になりますのでご注意ください。




お詫び:担当者のメールサーバーが不調で10/22から11月2日まで御注文が受けられない状態でした。もし、メールを出したのにリターンしてしまった方、改めてこちらに→メールください。
必ず”クロヒゲ”と件名をお書きくださいね。

2011/10/03

アンジェラ

なんや、日本にもスカパーってあったんや。
TVと無縁の生活が10年近く続いてるんで日本の芸能人とか流行のドラマとか
わたし、さっぱりですので聞かへんでちょうだい。
(最近アンジェラアキと宮崎葵が誰かわかりました)

そんなTVネタ。スカパー言うチャンネルにZULLOが登場します
実は先日行われたホノルルセンチュリーランにご家族で参加されたTさん
先日納めたPANTAREI+ZULLOジャージ着て激走中に取材を受けたそうです。

CSのSKY.Aスカパー285chの
centuryride.tv    11/6日と11/13日にオンエアー
らしいです。。ぼくTV無いんですけど・・



ハワイ・センチュリーライド参加のTさんとその家族
真ん中は・・あっ!知ってるこの人!

2011/10/01

29ないなぁ〜

普段フレームを設計する傍ら、29インチの可能性を考えた。
ZULLOにいたときクロモリで29インチを作ったがライダーは190cm
しかもガイジンだから足が長い! 彼はその後INQUBOというロードモデルを購入してくれたが、そのサイズは610mmもあった。

実は600ミリを超えるシートチューブは特別にパイプメーカーに頼まないと通常はリリースされてない。そのパイプ長さだけが違うのかというと実は肉厚も違う。
溶接箇所は肉厚0.8 センターで0.5 シートピラー部で0.8
なんだけどこの中央部分が0.6mmに変更され溶接部分の0.8が長い。外からじゃわからないけどサイズが大きくなると言うことは乗っかるライダーもデカいと言うこと。 
さすがに彼ぐらいの大柄な人には29インチは必要性を感じる。

しかし、どうだろう。日本人に29インチは要らないと思うのは私だけじゃない
確かにギャップの乗り越えなどタイヤ直径に搾って考えれば有利かも知れないが
取り回しが必要な日本のシングルトラックの多いオフロードで車長が伸びるのはかなりネガティブ要素だ。しかもハンドル位置が下がらず時々見る29インチはステムをひっくりがえしてポジションを確保している。そしてヘッドチューブ、その長い前足を固定する大事なヘッドチューブは10cmを切るものもある。コレじゃコラムやヘッドセットが持たないし前輪の受け止めるショックを支えきる剛性が完全に不足する。

もう一つ大事なことは、車輪がデカくなる>ホイールベースが伸びる>フレームが長くなる のでトリッキーなコースでは使いづらい。そこでフレームトップを縮めるともっと悪い結果になることがある。それをするとヘッドアングルが寝てしまうのだ。
これは日本のマーケットに溢れているスモールサイズフレームに見られるヘッドアングルが70度ぐらいのフレーム。コレはもうロードとは呼べない操作性の代物で格好はロードでもママチャリと同じ操作感。このことが29インチMTBでも起こってしまう。
ムリに大きな車輪を装着することに縛られて大事なヘッドアングルを犠牲にしてしまう、極端に言うとアメリカンチョッパーなバイクができる。

フレーム長さを短くする風潮があるようだが、そのことよりヘッドアングルを守ることの方が大事だとオッサンが言っていた。実際ZULLOもNEVIも絶対に72度以下のヘッドアングルでは作らないのだ。ハンドルが遠ければ短いステムを使いなさい、単純である。
それでも届かない場合は車輪を小さくしなさい(650c) ということだ。
幸いにもNITTOという素晴らしいハンドルメーカーが存在しているではないか?
と現地のマエストロたちは口を揃える。
(実際ヨーロッパでNITTOは品質の高さで名が通っているのは少し誇らしかった)


だいたい、私たちが思うアメリカ人ってルーツはドイツ系だったりアングロサクソンでしょ? 彼らの体格はアジアンなウチらとは全然違うんよ。(特にゲルマン系人種)
そんなもんが股下70の日本人に合うワケないやん。ほんでもってどこにフラットなオフロードがあるん?日本ではそんなとことっくの昔に舗装されてもうてると思うんやけどね

大きな車輪を入れる弊害となんだかおかしな日本の動向に久しぶりにマジメになってみた。