2010/06/08

リンゴジュースとウインナー

巷のアシストバイク騒動をよそにボルツァーノを経由してメラーノに行くことにした。と言うのも本来なら日本行きのフレーム塗装が待っている・・はずなんやけどメッキ屋が間違ってツルツルの所をザラザラでメッキをしやがった。で、やり直し。イタリアらしいとしか言えない、もう慣れっこになってる。怒り狂ってもしゃーないんで上がってくるまでヒマになった。

うん、自転車乗ってどこ行こう・・浮かんだのはメラーノ
160km北の山あいの街、そうハイジがいそうなアルプスの集落が見れるはず
そう決めて自転車を電車に積んだ。何故メラーノかというとその昔初めてイタリアに来た年にミラノから木製自転車でドイツまで行った。ボルツァーノを経由してブレンネロ峠を越えたけどメラーノと言うところはボルツァーノから分岐していく谷を遡ったところにある。さらに進めばジロで有名なステルビオ国立公園がある。ま、アルプスのど真ん中というところ。

ボルツァーノから線路は単線になり山をかきわけていく。あたりは6月の太陽に照らされたリンゴ畑が連なり時々見える出荷場には収穫に使われるプラスチックの箱が綺麗に積まれて夏の終わりを待っている。
ボルツァーノ以北は完全にドイツ語圏だ。イタリア領なんだけどドイツが公用語として学校でも使われている。歴史的背景がありオーストリア領になったりしたんでアルトアディジェ特別州と呼ばれる。チロル地方とも言われ独特の文化を持っている地方でもある。この特別州の税金はローマには行かないので全てにおいてではないが独自行政がされる。道標なんかは先にドイツ語、下にイタリア語という具合だ

久々の海外ひとりツーリング、ワクワクするね。ま、イタリアにいるのもひとりなんやけどもうホームみたいなもんで新鮮みがない。電車で2時間のワクワク海外ちょっとドキドキ。昔はイタリアもドイツも私には変わりなくワクワクしっぱなしでどこに行っても発見があった。そんなエッセンスを探しにもう一度知らない土地でペダルを漕ぐ。そやけど「ダンケ!」ってなんや?
車窓からは南風にそよぐりんごの葉に小さなみどりの実が見え隠れしている

メラーノから自転車を漕ぐ。アルプスの急峻な山に囲まれた街で日没が早い。
暗くなる前に宿を取ることにした。ひとり旅だからメルヘンチックな所は避けて点在するホテルや山小屋風のペンションをあたる。探しながら走っていると次の街まで来てしまった。さまよいだして2時間、どこも何故かいっぱいである。
どうもドイツの連休と重なってしまったらしい。臆病なドイツ人からしたら言葉の通じる海外だから人気なのだろう、年配のドイツ人がやたらと多い。川沿いの公園ベンチがアタマをよぎりだしたときホテルを見つけベッドを確保した
部屋のバルコニーからは3000mはあろうかという山々が見るものを圧倒する
太陽はとっくに隠れて山のサキッチョだけが夕日に赤く光っていた。



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翌朝ボルツァーノへ向けて川沿いを下る。下ると言っても勾配はほとんどない。
あたりは牧歌的な風景だったがハイジもペーターもいなかった。
ボルツァーノの街は何回も来ているので中心街を通過することなくチロル川に合流しさらにこのチロル川沿いの自転車道をトレント方面へ下る。良いペースで午前中だけで60kmを通過したところORAと言う小さな駅に着いた
この駅には駅舎を改装したBARがあってここで休憩をすることにした。ちょうど昼だしJAZZバンドが奏でるベースが気持ちよかった。3杯もリンゴジュースをいただいてしまった。このリンゴジュースあとしばらく南下して完全にイタリア語圏になると見つけられなくなる。何故イタリアにはリンゴジュースがBARはおろかスーパーに行っても手に入らないのかはイタリア七不思議のひとつ。ここまで来るとみんなドイツ語アクセントが抜けイタリア語が堪能になってくる。


メシを食って昼の部を快調にこなせば工房まで帰れそうなペース、途中ガルダ湖に寄って水浴びでもしようかとも思う。
がしかし。。漕いでも漕いでも進まない。がぶ飲みしたリンゴジュースのせいではない、スゴイ南風が谷を駆け抜けていく。(ビデオ後半の立木に注目)どおりで地元サイクリストはみんな南から北を目指し、デカい日本人とドイツ人サイクリストだけが南に向かって漕いでいる。そうここは天気の良い日には午後から強烈な風が吹くことで有名らしい。
しまった・・ まるで風の谷のナウシカ、風の勢いはとどまるどころかどんどん増していく。狭い谷を南で暖められた空気が北へ膨張するように谷を登ってくる。トレントまで40kmに午後4時間を掛けることになってしまった。
途中あまりにも辛いんでベンチで昼寝し夕方5時頃トレントに着いたがこれ以上は向かい風の中走るのはムリ。
昔のホームだった懐かしいトレントをくるりとまわり国鉄にピンクの自転車をのせた



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